2011年3月23日水曜日

イオンが業態改革 リニューアル1号店をオープン

 イオンは17日、同社の総合スーパー(GMS)事業の売り場や商品の専門性を高め、改革?リニューアルすると発表した。第1号店となるリニューアル店舗「イオン幕張店」(千葉市美浜区)を18日にグランドオープンする。この1号店をモデルに、GMSを顧客視点での商品やサービスを展開する「専門性の高い売り場」の集合体に再生することを目指す。

 イオンによると、これまでのGMSを形成していた商品カテゴリーでの売り場分類という概念を捨て、さらに直営の売り場とテナントとして入る専門店との垣根をなくす。その上で、各売り場を「専門性の高い売り場」に置き換え、その集合体を新たなGMSの概念とした。

 イオンリテールの村井正平社長は、「イオンは他社のGMSに比べ、停滞や衰退のスピードが遅かったとはいえ、GMSの中身を変えられなかったことを猛省すべきだ」と指摘し、「今までのGMSを壊し、次の成長につながるものをつくることが最大の使命」と話した。

 専門店化については、「浅く広い品ぞろえでは、顧客は見向きもしない。顧客がこだわりを持ち、納得の行くまで商品を選ぶカテゴリーについて、狭く深くやっていく」と説明した。

 イオン幕張店は、ペットの衣食住用品に加え、動物病院も併設したペット関連売り場の「ペットシティ」に加え、絵本のほかに各種の知育玩具で親子が遊べるコーナーや中古リサイクル本の販売?買い取りコーナーを設けた「未来屋書店」、製造小売り(SPA)の手法を取り入れたカジュアル衣料の「トップバリュコレクション」などを導入した。

 全国に約310店舗ある箱形のGMSでは、イオン幕張店をモデルに、地域の商圏特性や競争環境を踏まえ、ニーズの高いものから順次、専門性の高い売り場を配置し、14年2月末までにリニューアルを終える方針。またGMSを中核施設とするモール型のショッピングセンター(約110施設)のGMS部分もリニューアルを進める。酒類関連、ガーデニング関連などの専門性の高い売り場も検討されているという。

 イオンはこうしたGMS改革で、現在、売上高に比べ、1.2?1.3%程度とされる営業利益を、「14年2月末までに3%程度に高めたい」(村井社長)との構想を描く。「現場の力が落ちないように人件費は下げず、IT(情報技術)や物流などのコストを徹底的に削減する」(同)方針だ。

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引用元:売買 不動産 | 松山市

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